佐伯洋服店では、一人の職人が全ての工程を行います。
お問い合わせをいただいてから服作りが始まり、お手元にお届けした後もメンテナンスさせていただいております。

お客様の体型に合った最高の一着になるよう、心を込めてお仕立てをさせていただきます。

ご注文から納品までの流れ

ヒアリング

お客様のご要望をしっかりとお聞きします。

・洋服の種類(スーツ、礼服、コート、タキシードetc) 
  ※オーダースーツの場合は、ご職業や用途などをお伺いすることもあります。
・お好みの色、生地の種類
・ご予算
・お打ち合わせの日程など

打ち合わせ

生地・スタイルを決める

お打ち合わせには、現在のトレンドやお客様のご要望通りの色・柄の生地を数点ご用意します。
お客様のご要望にお応えできるまで何回でもお話しさせていただきます。

採寸

生地とお洋服のスタイルが決まったら採寸をさせていただきます。
お客様のお身体の特徴を把握するため20箇所以上のサイズをしっかり採寸します。
特に屈身反身、なで肩怒肩などの特徴は寸法に現れ、次の工程の製図に活かすことができ、よりお客様の体型にフィットするお洋服ができます

型紙作成(製図)

採寸した寸法で、お客様のお身体の長所はより良く、短所はできるだけカバーできるお洋服になるように製図から仕立てていきます。

地のし

お洋服が仕上がった後やクリーニングによる縮みや型崩れを防ぐため、裁断に入る前にあらかじめ生地を縮ませる工程です。
洋服生地に軽く水の霧を吹き付け一夜置いた後、さらにスチームアイロンの蒸気で生地の地の目を整えます。

裁断

型紙を基に生地を裁断していきます。
生地が逆毛にならない様に並毛で一枚ずつ丁寧に裁断します。

仮縫い

本縫いと同様に正確かつ丁寧に仮縫いし、お客様のご意見を聴きながら着せ付けを行います。
肩周りを中心にシルエットバランスを確認させていただきます。

本縫い

お洋服には、裁断で切り分けられた630個の部品があり、263工程を経て40時間以上かけて出来上がります。
長所はより良く、短所は目立たない様に6万針縫い込んで一着一着を丁寧に仕上げ、型崩れしない拡張を保てるお洋服になる様に心を込めて行います。

納品

約1ヶ月程度でお客様のご希望の日に納品させていただきます。
納品の際、出来上がったお洋服を着ていただき確認させていただきます。

アフターフォロー

佐伯洋服店では、納品後のアフターフォローもしっかりさせていただいております。
体型が変わった等の寸法直しやクリーニングなど、お洋服に関することはなんでもご相談ください。

佐伯洋服店では、
他店でお作りになられた高級紳士服でも
お直しさせて

いただいております。

紳士服 4つのポイント

佐伯洋服店では、紳士服を縫製する上で4つのポイントを重要視して仕上げていきます。

1,肩のクセとり

クセとりとは、アイロンを使って生地を立体的にしていくことです。霧吹きをして布を柔らかくし、アイロンを決まった方向に当てて膨らみを出します。バスト、ウエスト、ヒップにジグザクと縦横に伸ばさず斜を伸ばしていきます。
洋服は肩で着るものですので、きちんと肩グセを取らないと格好が悪いお洋服になり、この工程で着やすい服、着にくい服が分かれます。
アイロンで立体的にした生地に土台となる芯がついて、表地、芯地、裏地、内回り、外回りを留めると、永久的に崩れることなく残ります。職人が丁寧に仕立てるといつまでも変わらないお洋服ができます。

2,穴かがり(ボタンホールステッチ)

穴かがりは、まず、生地がずれない様にしつけをします。次にミシンをかけてから穴を開けます。「穴ミシン」といって、ひと針ひと針、穴の形にミシンをかけます。ボタンホールはハサミではなく、ノミを使って生地を切ります。生地によって3種類のノミを使い分けます。アイロンをかけ、ほつれ止め塗り「穴糸」といって、シルクの糸を使って穴をかがります。
糸にロウをして強くするやり方もありますが、佐伯洋服店では自然の絹の艶を大切にしたいので、指の感覚のみ熟練された職人技で穴かがりを行います。

3,脇と肩入れ

洋服で大事な箇所は、肩と襟、袖の3箇所あります。肩は着やすさ、襟は洋服でいうところの顔。袖は機動力、動きやすさです。お洋服を制作する過程において重点的に注意するのはこの3箇所です。
洋服は肩からぶら下がるものですので、肩が一番大事です。特にスーツの袖は、シャツ袖などと違って少し深いので”いせ”を入れないと袖が動きません。
”いせ”とは、平面の布を立体的に仕立てるために、表面には見えないところで細かく縫い合わせることです。そうすることで、袖を美しく丸く見せ、動きやすくなります

4,いせこみ

「いせこみ」とは、袖を美しく見せることと動作がしやすくする機能をつけるように、袖に丸みをもたせる工程です。お客様の身体の特徴によっていせこむ箇所や量も変わってきます。いせこみで大切なことは、いせを均等にならすことで、アイロンで折り合わせ、全体で5㎝から5,5㎝、山袖2,5㎝下袖2,5㎝にいせていきます。
この工程は、オーダーメイドならではの工程で、職人の技術と勘で、より美しくより動きやすく、裏や内側まで細やかな手間ひまを惜しまず、ポイントをしっかり押さえ、着心地の良いお洋服に仕上げていきます。

一着の洋服を仕立てることに
誇りを持ち、
”日々もっといいものを”

と願いながら —
お客様の大切な一着のために...